この記事では、記憶力がまったくなかった僕が、ウィリアム・W・アトキンソン著『記憶力』を読んだ感想と、本書のおかげで身についたことについてご紹介します。
こんな方にオススメ!
- 新しい仕事に就いて、今からたくさんの商品知識を身につける必要がある人
- いろいろな記憶術を試したが、イマイチ合わなかった人
- 記憶があいまいで、聞いたことをすぐに忘れてしまう人
- これからたくさん読書をして、知識を吸収していきたいと考えている人
記憶力って鍛えられる!?
記憶力って鍛えられるモノだって知ってましたか?
僕はこの本を読むまでは、年齢や才能が大きく関係していると思っていました。
しかし今では、それは大きな勘違いだったと断言できます。
というのも実際、社会人になって10年以上たった僕でさえ、人並み以上の記憶力をあとから身につけることができたからです。
今では会社の上司や同僚からよく「記憶力が良いですよね!」なんて褒められてます(笑)。
記憶術には合う人と合わない人がいる?
記憶関連の本というと、受験や試験などで大量に単語・用語などを記憶するコツや独自の方法を記した本が多いですよね。
5、6冊読みましたが、僕には合いませんでした。
こういった暗記術の本は、コンピューターに例えるなら、「いかにハードディスクに効率的に書き込むか」を教えています。
ある一定のルールでデータを書き込めば(覚えれば)、取り出すときに思い出しやすいですよねといった感じです。
それに対して、この『記憶力』が教えている内容は「いかにメモリ容量を増やすか」です。
メモリ容量の大きさは、よく作業机の広さに例えられます。
つまりメモリ容量が大きくなればなるほど、仕事の効率もあがるということです。
僕の経験から言うと、この一時記憶さえ強化すれば、記憶するコツなどのテクニックはまったく不要。
驚くことに、あとから長期的な記憶力が自然と身についてきます。
記憶という行為の視覚化
みなさん、記憶すると聞いて、頭の中でどんなことが起こっているか想像できますか?
「は?そんなのできねぇよ。」、そうお思いかもしれません。
ですが、この本を読むと視覚化することができるんです!
私たちは何かの印象を取り込み、保管します。どこに保管するのでしょうか?顕在意識の領域ではありません。それなら、つねに目の前にあるはずです。取り込んだ印象は潜在意識の貯蔵庫の奥深く、ほかの印象とともに保管されるのですが、保管のしかたがあまりにも無造作であるために、いざ必要なときにはほとんど見つからないのです。
出典: 『記憶力』
突然ですが、ドラゴンクエストⅠってやったことありますか?
やったことのある方はわかると思いますが、ダンジョン(洞窟)に入ると真っ暗で、自分の周りがまったく見えないんです。
それでどうするかというと、「たいまつ」というアイテムを使って周りを照らすんです。
これってぼくの中で、本に書いてある記憶のイメージまんまなんですよね(笑)。
何かの印象を取り込もうとする時、この「たいまつ」をどれだけ大きく焚けるかが重要なんです。
じゃないと広いダンジョン(=記憶の倉庫)のどこに大事な記憶をしまったか忘れちゃうからです。
で、たいまつの大きさって何?というと「印象の強さ」なんですね。
本書では、最初に受け取ったときの印象の強さが、将来それを思い出させる度合いの強さを決めると説いています。
記憶力を鍛えるエクササイズ
記憶力を鍛えるエクササイズは実はとてもシンプルです。
まず、好きな詩や本の1節を1行だけ暗記します。
翌日、その1行にもう1行を加えて暗記します。
翌々日、その2行にもう1行を加えて暗記します。
これを繰り返し、覚えられる行数を少しずつ増やして行くという方法です。
試してみるとわかると思いますが、常に最初の1行から思い出していくため、最初の1行には、めっちゃ思い入れが強くなります(笑)。
この方法に感動したぼくは、ヒマさえあれば常にその本の1節を思い出していました。
トイレ、お風呂やエレベーターの中!
あるいは、スマホさえも見れずに満員電車の中で立っている時とかもオススメです。
すると2週間ほど経ったある日、記憶力が、いや記憶の筋肉が自然と鍛えられていたことに気付きます。
自分では積極的にインプットする気は無くても、急に言われた言葉、数字や金額が、数秒後、いや数十秒後もしっかりと頭に残っているのです。
これが僕がさっき言っていたメモリが増えたという感覚です。
さいごに
こんな方にオススメ!
- 新しい仕事に就いて、今からたくさんの商品知識を身につける必要がある人
- いろいろな記憶術を試したが、イマイチ合わなかった人
- 記憶があいまいで、聞いたことをすぐに忘れてしまう人
- これからたくさん読書をして、知識を吸収していきたいと考えている人
最初に書いたコレ、実は昔の僕なんです(笑)。
ある日、僕は恩師から「本をたくさん読みなさい。」とアドバイスをいただきました。
単純なので、すぐにたくさん本を読もうと思いました。
しかし、記憶力の悪い僕の場合、読んだら次々と内容を忘れてしまいます。それではもったいないと考えたんです。
そこで出会った本が『記憶力』でした。この出会いがなければ今の自分はなかったでしょう。
さいごまでお付き合いいただき、ありがとうございました。